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著者: miyauchi(本サイト・各ツールの開発者)

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セレクションパックのUR10種類を全部揃えるには何パック必要か

マスターデュエルのセレクションパックにURが10種類あり、各1枚を生成なしで集める場合を厳密計算します。平均139.6パック、中央値130パック、95パーセンタイル250パックになる理由と、必要ジェムの見方を解説します。

セレクションパックに収録されたUR10種類をすべて集めるとき、序盤は未所持のカードが次々に出ます。 ところが、9種類まで集まった後は、URを引いても10回中9回は既に持っている種類です。 この「最後の1種類」が、平均だけを見た予算を簡単に超えさせます。

UR10種類を各1枚、生成なし、10パック単位の購入で集めると、必要量は平均139.6パックです。 半数の人が揃う中央値は130パックで、95%の人が揃う95パーセンタイル(P95)は250パックになります。 1,000ジェムで10パックを購入する前提なら、平均は約13,957ジェム、中央値は13,000ジェム、P95は25,000ジェムです。

平均とP95の差が大きいため、「平均分のジェムがあれば十分」とは言えません。 必要ジェムを考えるときは、自分がどこまで未達リスクを許容するかを先に決める必要があります。

計算で固定した条件

この計算は、次の条件だけを扱います。

  • パック内URは10種類で、どの種類も同じ確率で排出される
  • 開始時点では10種類とも未所持で、各1枚を集めたら完了する
  • カード生成と所持済みURの分解を使わない
  • 10パックを1,000ジェムで購入し、10パックの途中では購入を止めない
  • 1パックは8枚で、10パック購入時は合計80枠を開封する
  • 通常79枠は各2.5%、10パック目の最後の1枠は20%でURになる
  • URが出なかった次の10パックに適用されるUR確定は含めない

排出率とパックの仕様は、通常枠2.5%と10パック目の最終枠20%を計算条件として固定しています。 購入時点の表示が異なる場合は、その表示を優先してください。 パック内のURごとに排出率が異なる場合や、確定枠がある商品には、この結果をそのまま使えません。

10パックのUR期待値は2.175枚

10パックから得られるURの期待値は、通常79枠と最後の確定枠を分けて計算します。

79枠 × 2.5% + 1枠 × 20% = 2.175枚

URが出たときに10種類のどれを引くかは同確率なので、特定の1種類を引く確率はUR排出率の10分の1です。 ただし、UR期待値2.175枚を10種類で割るだけでは、コンプリートまでの回数は求まりません。 集めた種類が増えるほど、次のURが新しい種類である確率が下がるからです。

同じ2.175枚を使い、確定UR付き商品を通常パックへ換算する方法は、特設パックのアクセサリ実質価格の記事で解説しています。

10種類には平均29.29回のUR当選が必要

これは、重複ありの抽選ですべての種類を集めるクーポンコレクター問題です。 1枚目のURは必ず新しい種類ですが、9種類を集めた後に最後の1種類を引くまでには、UR当選だけで平均10回かかります。

1 + 10/9 + 10/8 + … + 10/1 = 約29.29回

この29.29回を2.175枚で割ると約13.47回の10パック購入になります。 しかし、この値は最後のカードが出た瞬間に開封を止められる近似です。 実際の購入単位へ合わせるには、10パックの途中で揃っても残りの枠まで購入済みとして数える必要があります。

そこで「現在k種類を所持している確率」を0種類から10種類まで持ち、80枠を順番に更新します。 UR率がrの枠で新しい種類を引く確率は、r × (10 − k) / 10です。 通常枠79回と20%枠1回を1組として繰り返すと、購入単位を含めた平均は13.957回、つまり139.6パックになります。

計算結果を再現する方法

計算日は2026年9月4日です。 計算は乱数を使わず、各カード枠について次の2本の更新式を0種類から10種類まで順番に適用しました。

次の種類数が k+1 になる確率 += 現在確率 × r × (10-k) ÷ 10
次の種類数が k のままの確率 += 現在確率 × (1-r × (10-k) ÷ 10)

ここでkは所持しているURの種類数、rはその枠のUR排出率です。 通常枠のr = 0.025を79回、最終枠のr = 0.2を1回適用すると、1回分の10パック購入後の分布が得られます。 平均は各購入回の終了時点における未完了確率を合計し、中央値とP95は累積完了確率がそれぞれ50%と95%へ初めて達する購入回から求めました。

テストでは、1種類だけの単純な幾何分布、1枠で2種類を同時に揃えられない境界条件、確率の単調増加を確認しています。 さらに、状態遷移とは別に包除原理でコンプリート確率を求め、1回、5回、10回、20回、30回の10パック購入で小数第10位まで一致することを確認しました。

下のCSVには1回から30回までの累積完了確率を収録しているため、記事中の表とグラフを数値で検算できます。

何パックで何%の人が揃うか

100パックを購入した時点で、10種類が揃う確率は29.91%です。 130パックでは54.43%となって半数を超え、200パックでも12.09%は未達のまま残ります。

購入量10種類が揃う確率未達確率
50パック1.57%98.43%
100パック29.91%70.09%
130パック54.43%45.57%
150パック67.79%32.21%
200パック87.91%12.09%
250パック95.78%4.22%
300パック98.56%1.44%
セレクションパックの収録UR10種類を各1枚揃えられる累積確率。100パックで約30%、130パックで約54%、200パックで約88%、250パックで約96%となる

横軸は10パック単位の購入量、縦軸はその時点までに10種類が揃う確率です。 計算結果のCSVも公開しています。

平均、中央値、P95の使い分け

平均は、同じ挑戦を多数の人が行ったときの一人あたり購入量です。 極端に最後の1種類が出ない人の購入量も含むため、139.6パックは「最も起きやすい結果」ではありません。

中央値は、その購入量までに少なくとも50%が完了する境目です。 13,000ジェムを用意しても、約45.57%は10種類を揃えられません。

P95は、95%が完了する予算の目安です。 25,000ジェムでの完了確率は95.78%ですが、それでも約4.22%は未達です。 「ほぼ確実」を予算へ置き換えたい場合は、平均よりP95の方が目的に合います。

UR種類数が増えると最後の1枚が重くなる

パック内URが5種類なら平均57.4パックですが、10種類では139.6パック、15種類では233.7パックです。 種類数が3倍になると必要量は約4.1倍になり、単純な比例より速く増えます。

パック内UR平均平均ジェム中央値P95
5種類57.4パック5,740ジェム50パック110パック
8種類104.9パック10,487ジェム100パック190パック
10種類139.6パック13,957ジェム130パック250パック
12種類176.1パック17,612ジェム160パック310パック
13種類195.0パック19,498ジェム180パック340パック
15種類233.7パック23,375ジェム220パック400パック

狙うカードが一部だけなら、全種類コンプリートより必要量は小さくなります。 同じカードを2枚以上必要とする場合や、余ったURを分解して生成する場合は、収集状態とCPを含む別のモデルが必要です。

自分の条件はパックシミュレーターで確かめる

MD パックシミュレーターでは、パック内URの種類数、欲しいカード、必要枚数、生成の有無を指定できます。 この記事の早見表は「全種類を各1枚、生成なし」の基準として使い、実際のデッキに必要なカードだけを入力して差を確認してください。 MD パックシミュレーターの機能一覧では、達成確率やロイヤル加工を含む各計算タブも紹介しています。

MD パックシミュレーターでセレクションパック、パック内UR10種類、欲しいカード10種類を各1枚、すべて生成不可に設定した画面

10種類を各1枚、生成なしにした入力例です。 現在のツールのセレクションパック計算は10パックあたり2.25枚とする簡略モデルのモンテカルロ法なので、この記事の厳密値とは平均で約5パック、中央値では120パックと130パックの1段階分の差が出ます。

記事と同じ前提の値を確認したい場合は、このページの表とCSVを使ってください。 ツールは、欲しい種類だけを選ぶ場合、同じカードを複数枚集める場合、余ったURから生成する場合の比較に向いています。

MD パックシミュレーターで必要ジェムを計算する

参考情報

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