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「金満で謙虚な壺」があるデッキの初動率計算
金満で謙虚な壺を採用したデッキの初動率を、Opener Rate はめくった公開カードから最良札を選ぶ分岐まで含めて厳密計算できます。壺設定の使い方と計算の仕組み、結果の読み方を解説します。
金満で謙虚な壺は、現代の遊戯王デッキで採用率が高いカードの一つです。山札の上から複数枚をめくり、その中から1枚を選んで手札に加えるという効果を持つため、初動率の計算では「めくれた札を見てどれを選ぶか」という判断まで含めて扱う必要があります。以前の Opener Rate では、この判断を組み合わせの数え上げに落とし込めなかったため、金満で謙虚な壺を採用すると計算方式がシミュレーションに固定されていました。現在は最良の札を選ぶ分岐まで含めて数え上げられるようになり、厳密計算をそのまま利用できます。この記事では、壺設定の使い方と、厳密計算が金満で謙虚な壺をどう扱っているのか、結果画面をどう読めばよいのかを順番に解説します。厳密計算とシミュレーションという2つの計算方式そのものについては計算方式の解説記事 で扱っているので、あわせてご覧ください。
壺設定で採用枚数と除外コストを指定する
金満で謙虚な壺は、他のカードのようにカード一覧へ自由入力で追加するわけではありません。デッキ設定には壺設定という専用のセクションがあり、その中の「金満で謙虚な壺 枚数」フィールドに採用枚数を1から3の範囲で入力します。あわせて「除外コスト」で3か6を選びます。これは発動時に EX デッキから除外する枚数、つまり山札からめくる枚数に対応する設定で、6を選べばめくる枚数が増えるぶん、目当ての初動札を拾える確率も上がります。
枚数を1以上にすると、壺設定の下に「壺の計算方式」という情報ブロックが現れ、「金謙: 厳密計算」というバッジと、「金満で謙虚な壺は、めくった公開カードから最良札を選ぶ分岐まで含めて厳密計算します。強欲系は1回だけ2枚ドローとして厳密計算に含めます。」という説明文が表示されます。計算モードの選択肢は通常のデッキと同じ「厳密計算」と「シミュレーション」の2択のままで、どちらも自由に選べます。
「最良の1枚を選ぶ」を厳密計算はどう扱うか
厳密計算は、どの札を引くかの組み合わせをすべて数え上げて確率を求める方式です。金満で謙虚な壺で問題になるのは、めくれた複数枚の中からどれを手札に加えるかがプレイヤーの判断に委ねられている点でした。Opener Rate はこの判断を、「登録されているパターンの成立に最も貢献するカードを選ぶ」という基準に置き換えて計算します。めくれる組み合わせごとに最良の選択肢は機械的に決まるため、あとは「その組み合わせがどれくらいの確率で起きるか」を数え上げれば、乱数に頼らず正確な確率が求まります。
つまり計算結果は、めくれた札の中から常に最善のカードを拾うプレイヤーを仮定した値になります。実戦で金満で謙虚な壺を使うときも、初動を探す場面ではパターンを成立させる札を選ぶのが普通なので、初動率の見積もりとしてはこの仮定がそのまま実態に対応します。
実例で確認する
実際に計算してみます。デッキ枚数40枚、初手5枚のデッキに、 パターン設定の記事 と同じ「ドーマウス初動」(M∀LICE<P>Dormouse を1枚以上引く)のパターンを登録し、壺設定で金満で謙虚な壺を3枚、除外コストを6に設定しました。計算モードは厳密計算のまま「計算する」を押すと、全体成功率は44.34%と表示されます。

金満で謙虚な壺を3枚、除外コストを6に設定した状態です。「金謙: 厳密計算」のバッジが表示され、計算モードは厳密計算のまま全体成功率44.34%が求められています。
同じデッキから金満で謙虚な壺を抜いた場合、ドーマウス3枚を初手5枚で素引きする確率は33.76%です。壺を3枚入れると約10ポイント上がっている計算になり、「金満で謙虚な壺が初手にあれば、めくった6枚の中からドーマウスを拾いに行ける」という分岐が数字として反映されていることが分かります。初動が細いデッキで金満で謙虚な壺を何枚採用するか、除外コストを3と6のどちらで想定するかを検討する材料になります。
シミュレーションと比べてみる
計算モードをシミュレーションに切り替えると、同じ条件を乱数試行で計算できます。試行回数10万回で実行した例では、全体成功率は44.20%と表示されました。厳密計算の44.34%とのずれは0.14ポイントで、これは乱数によるブレの範囲です。シミュレーションは試行のたびに結果がわずかに変わりますが、厳密計算は何度実行しても同じ値を返します。

同じ条件をシミュレーション(試行回数10万回)で計算した結果です。厳密計算の44.34%とほぼ同じ値になっており、どちらの方式でも金満で謙虚な壺が考慮されていることを確認できます。
金満で謙虚な壺だけが理由でシミュレーションを選ぶ必要はなくなったため、通常は厳密計算のままで問題ありません。シミュレーションを使うのは、厳密計算が対応していない条件を含むデッキや、計算時間が長くなる大きなデッキを扱う場合です。使い分けの考え方は 計算方式の解説記事 で説明しています。
強欲系の壺との扱いの違い
壺設定には「強欲で貪欲な壺 / 強欲で金満な壺 枚数」のフィールドもあります。こちらは説明文にあるとおり、初手にあれば1回だけ2枚ドローする操作として厳密計算に含まれます。めくった中から選ぶ判断が入る金満で謙虚な壺と、結果が機械的に決まる強欲系のドローとでは計算上の扱いが異なりますが、どちらも厳密計算の対象になった現在では、プレイヤーが意識する必要があるのは採用枚数と除外コストの入力だけです。両方を採用しているデッキでは、「強欲系: 厳密計算」と「金謙: 厳密計算」の2つのバッジが並んで表示されます。
パターン/サブパターンの登録方法自体は、金満で謙虚な壺を採用していないデッキと変わりません。壺設定で枚数を指定した後は、パターン設定の記事 の手順に沿って初動条件を登録すれば、金満で謙虚な壺まで考慮した初動率を厳密計算で確認できます。
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