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著者: miyauchi(本サイト・各ツールの開発者)

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Opener Rateで、カードを1枚増減したときの初動率を比較する

Opener Rateの感度分析を使い、デッキ枚数を固定したまま採用枚数の影響を比べます。架空カードの計算例で、全体成功率とラベル別成立率、入れ替え元の指定、差の読み方を解説します。

カードを1枚増やしたとき、どの条件の成立率がどれくらい変わるのか。 Opener Rateの「採用枚数の感度分析」では、登録したカードを1枚ずつ増減した構成を計算し、元の構成との差をまとめて確認できます。 デッキ枚数は固定されるので、40枚のデッキなら40枚のままで比べます。

分析中は入力データのコピーを使い、元の採用枚数を変更しません。 候補を調べるたびに枚数を変更して戻す手間を減らせます。 ここでは架空のカードを使って、全体成功率と、個別の条件を表すラベルの両方を読みます。

採用枚数の感度分析を実行する

感度分析は、現在一部のユーザーのみ利用できます。 利用できる場合は、Opener Rateに「採用枚数の感度分析」が表示されます。

カードとパターンを登録し、デッキ枚数・初手枚数・計算モードを確認したら、「採用枚数の感度分析」の「実行」を押します。 カードやパターンの登録から確認したい場合は、パターン設定の記事を参照してください。

結果には基準の成立率と、各カードを「-1枚」「+1枚」にしたときの成立率、その差が並びます。 「並び順」を変えると、影響の大きいカードや、減らしたときの変化が小さいカードを探せます。

40枚・初手5枚のサンプルで比べる

サンプルでは、カードAを2枚、カードBを2枚、カードCを3枚登録しました。 残りの33枚は「その他のカード」へ「比較対象外のカード」として登録しています。 どれも説明用の架空カードで、実在するデッキの強さを評価する例ではありません。

成功条件は「AかBを引く」で、どちらかを1枚以上引けば成立とします。 もう1つ、「AとCを同時に引く」という条件にもラベルを付けます。 後者は「合計初動率に計算しない」にチェックを入れ、全体成功率と分けて集計する設定です。

設定 内容
デッキ枚数・初手枚数 40枚・5枚
カード一覧 Aが2枚、Bが2枚、Cが3枚
その他のカード 条件に使わない33枚
全体成功率に含めるパターン AかBを1枚以上引く
別に観測するパターン Aを1枚以上、かつCを1枚以上引く
計算モード 厳密計算、ドロー効果なし

このサンプルをOpener Rateで開くと、サンプルの設定を読み込めます。 設定内容を確認するためのJSONも置いています。 以下の数値と画面は、2026年10月19日にこの設定で計算したものです。

「+7.95pt」は、成立率の差を表す

基準の全体成功率は42.71%でした。 感度分析を実行すると、全体成功率について次の結果が表示されます。

調べるカード 現在の枚数 -1枚にした場合 +1枚にした場合
カードA 2枚 33.76%(-8.95pt) 50.66%(+7.95pt)
カードB 2枚 33.76%(-8.95pt) 50.66%(+7.95pt)
カードC 3枚 42.71%(±0.00pt) 42.71%(±0.00pt)
架空カードの感度分析。全体成功率は42.71%。AとBは1枚増やすと50.66%、1枚減らすと33.76%。Cの枚数変更では全体成功率が変わらない

架空のカードを入力した実際の計算画面です。この例の+1枚は、「その他のカード」を1枚減らして比較しています。

ptはパーセントポイントで、成立率どうしの引き算です。 画面の「+7.95pt」は表示された50.66%と42.71%の差を表します。 元の値を1.0795倍するという意味ではありません。

この例ではAとBを同じ成功条件に使っているので、全体成功率への影響も同じです。 Cはその条件に入っていないため、Cの枚数だけを変えても全体成功率は変わりません。 この結果だけを見て「Cは不要」と決めると、もう1つの条件を見落とします。

全体成功率が同じでも、ラベル別では差が出る

表示を「カード別」に切り替え、カードCを選ぶと、各指標への影響を1つの表で読めます。 「AとCを同時に引く」の基準は6.81%で、Cを1枚減らすと差は-2.08pt、1枚増やすと+1.90ptです。 全体成功率の差はどちらも±0.00ptのままです。

カードCのラベル別影響。全体成功率は変わらない一方、AとCを同時に引く割合は、Cを1枚減らすと2.08ポイント下がり、1枚増やすと1.90ポイント上がる

カード別の表示では、1枚の変更がどのラベルへ影響するかを確認できます。基準は変更前の構成です。

「指標別」では1つの条件についてカード同士を比べられます。 「カード別」では1枚のカードについて複数の条件への影響を見られます。 全体成功率だけで採用枚数を決めず、重視している条件をラベルにして一緒に確認すると、比較の理由が明確になります。

ラベルは重複して成立することがあるので、各ラベルの差を足しても全体成功率の差にはなりません。 また、差は今回の構成から1枚変えたときの結果です。「+1枚」の差を2倍して「+2枚」の結果にはできません。

入れ替え元が使われる条件

「+1枚」の計算では、まずデッキ枚数に対してまだ登録されていない枠を使います。 それがなければ「その他のカード」を1枚減らします。 両方ともない場合に、「+1枚の入れ替え元」で選んだカードを1枚減らします。

このサンプルには「その他のカード」が33枚あるため、入れ替え元を選んでも、そのカードは減りません。 画面にも「その他のカードを使って+1枚を計算します。選択したカードは減らしません。」と表示されます。 特定のカード同士の交換を比べる場合は、未登録の枠や「その他のカード」が残っていないかを先に確認します。

デッキの全枠をカード一覧などへ登録している場合は、入れ替え元を指定することで「Bを1枚減らしてAを1枚増やす」といった比較ができます。 入れ替え元と増やす対象が同じカードの行は、+1枚を計算できません。 一方の「-1枚」は、そのカードを減らした枠を条件に使わないカードとして扱います。指定した入れ替え元を増やす動作ではありません。

比較結果を採用枚数へ反映する

感度分析を実行しても、元のカード一覧は変更されません。 採用したい変更が見つかったら、カード一覧で枚数を変更し、通常の「計算する」で構成全体を計算し直します。 複数枚を入れ替えた場合は、1枚ずつの分析結果を足すのではなく、変更後の構成で確認します。

計算モードをシミュレーションにしている場合、感度分析の試行回数は最大10万回です。 小さな差は試行のばらつきでも生じるため、厳密計算とシミュレーションの違いも踏まえて読みます。 また、分析画面はカードの禁止・制限を判定するものではないので、実際に使う構成では枚数制限を別に確認してください。

比較する前に「何が成立すれば成功か」と「どのカードを減らすか」をそろえると、数値が何の差なのかを追いやすくなります。 全体成功率と必要なラベルを見比べ、採用した変更を通常の計算で確かめる、という順で使えます。

参考情報

この記事で紹介した Opener Rate は無料で利用できます。機能の一覧は紹介ページをご覧ください。

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